精油の化学 1

<精油の化学 1>

「精油の正体は、有機化合物です。
天然の化学物質が数十から数百種集まってできたものです。
そしてこれらの有機化合物は、その構造や働きによりいくつかのグループに分類されます。
例えば、アルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、フェノール、炭化水素などです。
どのグループの成分がどの程度含まれているかがその精油の香りや働きに影響を与えます。」

ってアロマのテキストに書かれています。これでわかります?

有機化合物って…。

「有機化合物はC(炭素)、H(水素)を中心にした化合物で、これにO(酸素)やN(窒素)や、S(硫黄)が少量含まれます。
無機化合物はミネラル(金属)や上記の元素たちでもC(炭素)、H(水素)の結合を含まない化合物のこと。
植物は無機化合物から有機化合物を作ることができますが動物は有機化合物から有機化合物しか作ることはできません。
無機化合物には命が宿りませんが有機化合物には命が宿るまたは命を養うものといえます。」

わかりにくいですね。ウィキなど検索したらますますややこしいのでそれは引用しませんが。
このへんは、すっとばしてもよし。

分子=原子が2つ以上結合したのが化合物です。
分子の量は重さです。
精油の粘性があるものは分子量が大きいということ。

精油は炭化水素が基本です。炭化水素はC(炭素)とH(水素)の化合物です。

分子構造の化学式がありますが。
Cには手が4本  Hには1本  Oは2本。
これは決まっているお約束。

手があるということはその数だけ何かと繋がりたい。すると安定する。
足りないのは他から探し余分なら他へ移る。
それぞれが結びつく。
Cは手が4本あるから手が2本のOが2つくっつくとCO2。
Cの手の2本づつがOの手2本と結びつく。2本づつ結びついているから二重結合。
その結びつきはものにより一重結合だったり二重結合、四重結合だったり。
輪になっていればベンゼン環。
Cの手4本が、同じく手4本のCと結びつけばダイヤモンド。ダイヤは無機化合物。
その、それぞれの結びつき方の特徴があります。

テルペン族、芳香族(ベンゼン環)、脂肪族。脂肪族は油脂とかロウです。
芳香族は、分子中にベンゼン環を持つもの。
ベンゼン(C6H6)は6個の炭素原子が正六角形の環を形成しています。

テルペン族の中でもモノテルペン、セスキテルペン、ジテルペンとがあり、それぞれCとHの結びつきの数が違います。

C5H8(イソプレン)×2でC10H16がモノテルペン。
×3がセスキテルペン。 ×4がジテルペン。

細かく分けていくとモノテルペンの仲間の中にもモノテルペンアルコール、とかモノテルペン炭化水素とかいろいろあります。セスキテルペンも同じく、です。

モノテルペン炭化水素類の作用の特徴もあります。
鬱滞除去作用や、抗炎症作用、抗菌・抗ウイルス作用などがあります。

そこからさらに細かく分類するとモノテルペン炭化水素類にはリモネンという成分や、α-ピネンなどの成分があります。

その成分にそれぞれ薬理作用があります。成分によって香りも異なります。
例えば、リモネンならレモンやオレンジの精油に多く含まれています。
リモネンには抗がん作用があったり腎機能促進作用があると言われています。

なのでレモンは『ちょっと奥さん、レモンの精油って抗ガン作用があるらしいわよ~』
ってことになります。